角パイプ02 : ロール成形/ロールフォーミング (テクノ・コラム)

投稿日:08.10.2010|カテゴリー:TechnoColumn|コメント・トラックバック:0件

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みなさまが目にする角形鋼管はどの様に作られているかご存知でしょうか?

さまざまな作り方がある中、「ロール成形法=ロールフォーミング」による角管が一番市場に出回っています。以下この「ロール成形」の角形鋼管について説明して参ります。
一般的に、「ロール成形」は、コイル材・フープ材などを材料として、管材・形材等を多量に得るための製法として用いられます(詳しくは、コロナ社 「ロール成形」塑性加工技術シリーズ9をご参照下さい)。以下「ロール成形法」について説明しますと、

タンデムに配置された複数組の成形ロールにコイル等材料を漸進的(ぜんしんてき)かつ連続的に幅方向に曲げ加工を加え、複雑形状や円形にする方法

丸鋼管であれば円形端部を溶接工程を経ることにより得、角鋼管であれば、できた丸管を同一ライン内で連続的にタンデムに配置された成形ロール孔形内に送りつつ角形にし、最後に定尺に切断します。この角鋼管(電縫管)はアズ・ロール=直接造管で得られたと言います。

角鋼管を得るもう一つの方法は、リ・ロール(再成形)があります。丸管を素材とし(別ラインで製造されていたり、連続して作られていない丸管)、ロール成形法により角形鋼管を得る方法です。リ・ロールには3つの方式が現在知られています。
①ロールフォーミング方式(Roll Forming method)
②エクストロール方式(Extroll Forming method)
③ドローベンチ方式(Drawbench method)


ロールフォーミング方式

<ロールフォーミング方式>


以降、日本塑性加工学会「塑性と加工」第47巻第550号(2006-11)
「冷間ロール成形・次世代への課題」 石川剛圭から抜粋。

①ロールフォーミング方式(Roll Forming):複雑断面を持つ長尺製品を多量且つ効率的に生産するのに適した成形法である。タンデムに配置した多段の駆動成形ロールを用い、ロールの孔形に素管を挿入し、素管を長手方向に送りつつ変形を加え、所要の断面形状を付与して製品とする方法(図1)。

②エクストロール方式(Extroll Forming):成形ロールは無駆動であり、油圧シリンダーなどの推進力により、スタンドに装着されたロール孔形内に素管を押し込み、推し抜くことにより製品を得る(図2)。


エクストロール方式

<エクストロール方式>


③ドローベンチ方式(Drawbench):成形ロールは無駆動であるが、エクストロール方式とは逆に、ロール孔形出側から、成形後の管を引抜く方式である。


<ドローベンチ方式>

<ドローベンチ方式>


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