異形パイプ04 : 所望の形状・上 (テクノ・コラム)

投稿日:09.09.2010|カテゴリー:TechnoColumn|コメント・トラックバック:0件

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所望の異形形状を得るには、さまざまな条件を満たさなければ製品は得られません。

先ず最初に、製造機械での可能是非を検討します。
既設の設備で生産が可能か?ということでしょう。
  ①素材、製品の大きさは成形可能範囲か?
  ②成形機の推進力はあるか?(馬力は?)
  ③被成形材に対する機械強度は満足しているか?
など。
①ロール成形機が設計される時、製造範囲は決められています。
②成形に投入することのできるエネルギーはKWで表現されます。
 どこかでロスがありますのが、これが「**馬力」の源です(こんな言い方はもう古い?)。
③機械強度も機械が作られる設計当初から想定されています。

それでは、これら全て分かっているにもかかわらず
加工可能是非が即答できないのが異形管(異形パイプ)の難しさです。
上述の設備能力に加え、
所望の形状の難易度、曲がり、ネジレ、或いは、該管の切断後のスプリングバックなどをコントロールすることも設計時に考慮するべきものだからです。
ところで、
異形管の形状はどの様に設計されるのでしょう?
客先からの希望、自社設計も同様ですが、
形状に「機能」を付加する。・・・意匠・形へのこだわりも当然あります。
これこそが異形管の醍醐味です。

設計者がものづくりにおいて、骨格=フレームを設計する時、2つの柱を合成した形状を異形管にするとか、鋼材を削り出していたものを異形管にするなど
設計者の能力?=想像力=設計力=開発力=組立力などが反映されるものが異形管形状です。良い異形管は軽量化、意匠などが優れたものとなることが多く、トータルコストダウンを生み出します。商品が完成した時、設計者は強い満足感を味わうことができます。

異形管はただ単なる「機能管・機能パイプ」ということでなく、
異形管は文化の先進性をあらわす=バロメータといえます。
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